こみ上げてくる吐き気のように、逃げ道が無い

リビングに不安を敷き詰める
人工物であるがゆえに安堵する
足元が濡れている
泥混じりの水に侵されていく
夢の中ではもう、肩まで浸かっている

発酵する有機物に暖められて温暖化する世界
上昇する海面の膨張する体積に圧されて次々と子供が生まれる
新しい世界の子供　呪われろ
頭を傾けるとほら
どろっとした水が耳から流れていく
呪われた世界の子供たち

せめてもの望みは
高い塔を建てること
荒廃していく大地から少しでも遠ざかる為に
山を削り、石油を燃やし
まるで電飾に巻きつかれた立ち枯れる木のように

僕は
国道沿いに住んでいる