うつろ
わら
あたたかな
あたたかな皮膚を
思う
なんだか涙がこぼれてくる
いのち
ってものを
意識にうつす
ゆっくりと、
ゆっくりと、
つぶやくような
そんな言葉で
ありたい
浮かんでは消える
浮かんでは消える
めぐりめぐって、
うつろな言の葉しかみつからなくなった
溶けてゆく灯のような
失くなってしまうような
静寂の中で
いたい
小さな言霊が
重く沈んでゆく
い、の、ち、
かすむ意識で
押し出した言葉をなぞる
生きていてもいいんだよね?
まっ暗な
部屋のかたすみでおびえていて
ふと、
窓辺から天井に射しこむ
車のヘッドライトが、
閃光のように通り過ぎて
希望なのか
絶望なのか
奇妙な目覚めに襲われる
選びかけている結末の
それ、を阻むためらいは
ただ、
手をにぎっていてほしい
みたいなこと
ぬくもりを伝えてほしい
そこにいてもいいということを
そんな人恋しさなんてものに
けっきょく、ひきずられてる
だれか、と
つぶやけど、
あてもなく、
顔もみえない手のぬくもり
もう、いつからか、
こころは空っぽになった
明るさが押し寄せてくる前に、
朝がくる前に、
今日も、この、
まことの中で
しずかに、
首を切りたいと思っている
「どうか、安らぎを」