祈り
しろう
芽が出ている
ちいさなちいさな芽が出ている
この真冬の空き地に
まるで荒野のようだった空き地に
風が吹き抜けたからだ
女神に愛された風が吹き抜け
この地にも雨が降った
雨は芽吹きをもたらした
風よ
我が愛し
我を愛し続けた風よ
またここへ戻ってきたのだね
ふれた
この芽が水仙であればいい
この芽がいつか咲けばいい
君が
この世に生まれ、そして生きていることに祝福を
我は
この祈りをもって、ひと吹きの風を守ろう
自由詩
祈り
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しろう
2008-01-01 23:21:32
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