知らない街 (2003.7.18)
和泉 輪

 
 知らない街で
 洗濯物が揺れている
 風に洗われて
 青空を映しながら


 知らない道に
 鳥の羽根が落ちている
 素通りなど出来なかった
「これは大空の破片なのだ」と


 失われた幸せと
 気付かない喜び
 そして
 懐かしい悲しみがあった


 知らない街の
 知らない道
 見上げた空は

 嗚呼

 からっぽだった!


自由詩 知らない街 (2003.7.18) Copyright 和泉 輪 2004-06-19 18:47:18
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