光の埋葬
tonpekep
人工衛星の飛んでいる辺りには
たくさんの浮力が
れきしを
漂流させている
いつからか
ぼくらの夜から夢がなくなったので
天体望遠鏡を
そっと押し入れにしまい込む
蛍の自殺みたいに
窓辺から速度するもの
明るいものが
落下しつづけている
いつのまにか産まない文化が
女の子を進化させている
女の子の科学力の前で男は
石斧を振り回しているようなものになっている
休日という
税金で作られた時間を
無駄遣いしている
國を許しつづけている神さまも神さまだ
薬局の片隅で
避妊具を選択している
死に神の
指の長さに魅入ってしまう
ぼくらはますます
詩を
追いやるようにして
今日も電話回線の中にこっそりと見え隠れさせている
まただれか
光を
埋葬する