煌びやかに、燈す
ねこ歩き

約束は数える程 蝋燭は囲めるほど
俊足で構える星 秀作と呼ばれる朝

十二月のフレグランス 開く理由を探してる
獣医学を学ぶためだと 喘ぐ理性を抑えてる

ふぅ、と一息で白く染まるような軟な心じゃない
ひゅーっと一つ二つ過ぎていくよ光る星と夜明け

佇んだままの寂しさなら
掲げたままの卑しさで救いたい
悴んだままの久しさなら
落ちたままの愚かさで拾いたい

約束が信号機に見惚れて忘れ去られてゆく
自転車のカゴに終ったままの栞のノートと共に

蝋燭は心臓音に圧されて燃え尽きてゆく
自動車のガスに吐かれては試作の脳裏の裏で

ただ、ただ、星だけが煌めいているから
まだ、まだ、朝だけが閃いて待つのだよ
また、また、夜を越し驚いて手にしたいよ
ここ、ここ、心の在り処を闇に乗せて 御淑やかに

会話をせずに 其処までゆこう、か

燈しを間に挟みながら


自由詩 煌びやかに、燈す Copyright ねこ歩き 2007-12-24 17:26:18
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