シャンパーニュ・ミラージュ
快晴
何がプレミアムなのかも分からずに
モルツを口に運びます
くだらない形容詞が世の中に溢れて
肝心なことが言えずに今日も終わる
たった五文字の言葉の中にも
行間が絶え間なく滑り込んで
最後のひと声が届かないのです
それはもはや過去形だったのでしょうか
私に向かって右手を差し出せば
彼は左手でそれに応えます
あなたにはあなたが見えますか
私がここにいるのは見えないでしょうね
トーキョーはあした晴れるそうです
夜にはこの四角い空にも星が見えますか
そうしたらピンクゴールドのシャンパンを開けましょうか
あなたの空にも降り注ぐように