神さまとさよならする日
アオゾラ誤爆
ひとつひとつに
名前なんてなかった
きみだけが知っていた
美しい世界
神さま
ねえだから
きみは神さま
みんながうまれたときに
さいしょに泣いてくれたのは
きみだったな
あわくするどいめの奥が
語りかけていた
青さを
おもいだすことができるよ
たった今のことみたいに
声や
温度も
よわさも強さもなめらかさもかなしさも
やさしさも
どうして泣きたくなるのって
聞くたびに確認する
この星も あの空も
おなじように青いってこと
きみの心臓
のような
あお
止まることのない
時間の源泉
わたしは
きみがつくってくれた
脈打つ宝石をかかえこんで
ねむれないよ
とても震えていて
ねむれない
わたし 眠れない
ねむりたくない
まだみていたくて
自転を感じたくて
なんだかとても苦しい
あらゆる角度から花を愛でて
いろんな国の呼吸をしたい
まぼろし
に、似た
きみのこえに
抱きしめられていたい
嘘よりも
真実をしることがこわいなんて
わがままだなあ
わたし
きれいなものが好きだから
殴られてしまいたいな
そらに
うみに
とりたちに
きみという存在に
溺れてしまいたかったなあ
手をぎゅっとしてみて
流れていくのは
宇宙だ
ねえ
はじめからあのなみだの味を
わかっていた
気がするよ
ぜいたくなじかんを食べて
消えないで
わらっていた気がするよ
今日も
たしか昨日もきっとあしただって
生きている あおさのなかで
痛いほどだよ
超えられて
おいつけなくて
すり傷から血がでてしまう
ねえ
てのひらで覆えるくらい
かためた気もち
凍った息も
しらないひとに届くんだろうか
まぶたのうらは赤くて
それを醒ますのが涙なら
正しさってどこにあるかな
むかしから
呼ばれていたのは
きみ、
きみは神さまだから
ぜんぶぜんぶ見抜いていて
わたしは
今から
どこへゆこう