ひとりぼっちの風
涙(ルイ)

こんなに幸福に笑っていられる時間が
なんだか少し 怖い気がするよ
明日になれば何もかもが
ウソに変わってしまいそうで
あなたがそばにいてくれる
今日が止まってしまったらいいのに
時が過ぎたらあなたもきっと
あたしから去ってゆくだろう
そしたら またあたしはひとり
淋しい風に吹かれるのだろう


   おとおちゃんは最初からいないのも同じだった
   おかあちゃんはいつもあたしに背を向けてた
   おにいちゃんも勝手にどっか行っちゃった
   みんなどっか行っちゃった
   あたしを置いてどっか行っちゃった
   あなただけが あたしのそばにいてくれる

ずっとずっといてくれるって
そう云って そう約束して
淋しかったあたしは 今でも
不安でたまらなくなるの
だって どんなに楽しくっても
どんなにそばに寄り添ってくれていても
いつか来る終わりが透けて見えてしまうんだもの
それでいつもね不安でどうしようもなくなるの
夜も眠れないくらい 淋しくてたまらなくなるの

だから だからね
こんなに幸福に笑っていられる時間が
あなたがそばにいてくれる今日が
とまってしまったらいいのに
時が過ぎたらあなたもきっと
あたしから去ってゆくだろう
そしたら またあたしはひとり
淋しい風に吹かれるのだろう


淋しい風に吹かれるのだろう


自由詩 ひとりぼっちの風 Copyright 涙(ルイ) 2007-12-14 11:36:06
notebook Home 戻る