オフ会話し方教室
山内緋呂子

1 会った時に浮かんだイメージを2、3分持続させましょう。

例えば、毛むくじゃらで緩慢な男性をあなたが「何だかもぐもぐした人だ」と感じたとします。「○○さんってもぐもぐした方ですね」と言うと相手は、「もぐもぐってどんな?」と聞いてくるでしょう。「ポテトチップスを食べるとポテトチップスもやわらかそうですね。サクサクするところの想像がつきません」
と、こうしてゲームは始まります。


2 正直なことは距離を縮める第一歩です。

ネットでのイメージ通りふるまう必要はありません。「私、猫かぶっていたかも」または「私、皮かぶっていたかも」と、告白してしまいましょう。
これで、何らかの方向へ流れます。


3 楽しく食事しましょう。

私って皮をむいた赤い人参みたい
ボロボロだけど水分たっぷり
こっから軟骨が出ているでしょう?
あたいの男しか触れないのよ

天ぷらパラノイア
天んぷら粉には のいるこいるで
黒猫とごま
なら白猫には布団

おさげ髪と沈没
走り書きと、弁当のフタ、アルマイト製。
橙は、カニのソーセージ。
待ってて、父よ。

それはいい詩だ!
ほんとだ!詩だね!
「会話で詩みてーなこと言ってんじゃねーぞ!」とつっこみましょう。
このつっこみが流行ってくるようになると、楽しい団欒の始まりです。


オフ会終了後、しばらくして、「もぐもぐした人」に「きっと何か食べてるだろうから大丈夫だ」と、思いを馳せたらいけるかもしれません。

こうして、詩は、つくられていきます。


未詩・独白 オフ会話し方教室 Copyright 山内緋呂子 2004-06-16 22:03:05
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