僕達の井戸
しろいろ


(透明な感性とやらがほしくってそれは犬とか食べても安全?)




ビー玉が散らばる雪の校庭を裸足で乱そう(見つからないように)



息を吸って吐いて吸って吸って吸って結び目ばかりでどこにもゆけない



男のコになりたかったとないている男のコなら僕のコトデス。



蹴っ飛ばせマックで流れるビートルズ
ラッピングされたしあわせなんて



心臓がピンクの理由を今知って、町中笑顔で爆破したいの



トンネルをくぐっても何も変わらない
疼きつづける左胸の傷



不本意に勃起している京都タワー
私もおまえも街の余白だ



クリスマスツリーの電飾飲み込んでちかちか溶けるくらげになりたい



さびついた前頭葉の檻なんて噛みちぎってゆけ私の恐竜



硫酸銅、微毒を溶いた青空で溺れた魚の目が僕を見る




(十二個の遺書を井戸に投げ捨てた。波紋は消えずに次の遺書を待つ)


短歌 僕達の井戸 Copyright しろいろ 2007-12-12 07:26:34
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