まるで
山崎 風雅


 空に浮かぶ雲を指で描く
 走馬灯のように煌く
 すぐそこには楽園
 もうすぐ、闇を超える

 人が待っている 
 誰しもが繋がるはずなのに
 誰しもが他人の顔をする
 寂しさに酔っ払って
 愛しき人の声を探す

 天上に記す思い出
 垣間見るのは一途な気持ち
 さよならは別れの言葉じゃないって
 そんな流行歌があったっけ

 全ての事が無常ならば
 この絶望も希望に変わるのか
 そんな妄想の海に身を投げて
 届くはずもない想いを沈める
 
 数々の出会った人達
 今、どうしてる
 俺は凍えてる
 春を夢見て
 冷たい夜空を見上げてる
 吐く白い息は 
 まるで
 まるで
 まるで
 
 エクトプラズム



自由詩 まるで Copyright 山崎 風雅 2007-12-08 22:36:13
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