かんけり
吉田ぐんじょう

深夜の路上に
空き缶がひとつ
ぽつりと立てて置いてあった
こおん
とけっとばしてみると
そこいらじゅうから
わああああ
と逃げてゆく子供らの声がして
にわかに恐ろしくなったものの
わたしはかんけりのルールをよく知らないので
この後どうしたらいいのか
皆目見当がつかない
皆目見当がつかないまま
ずっとここに立っている

次の鬼は誰だろう

じいぱっぱと点滅していた街灯も
さっきぱたりと消えてしまった



自由詩 かんけり Copyright 吉田ぐんじょう 2007-12-08 02:25:07
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