プラネタリウム
藤原有絵
君が爪弾いたギターから
粗野な音がばらまかれて
僕の部屋の天井に沁みを作る
それらは光をうけて
くすくすと輝きながら
一つずつゆっくりと
確かに覚醒してゆく
指先で繋げてやると
ほら 物語だ
吹き込まれるのを
今か今かと待ちわびている
声無き光が降り注ぎ
四角い部屋の沈黙を満たして
そこはまるで
プラネタリウム
指先の伸びやかなレタッチで
ほら 帚星
何処までも時間をかけて
笑いながらはしってゆく
自由詩
プラネタリウム
Copyright
藤原有絵
2007-12-02 07:57:53