コート/冬
プテラノドン

それが、
どんな言葉だったのか。
風呂にでも入りながら考えるとしよう。
空っぽの口に装弾した犯人のことも。
まもなく、
冬がやってくるというのに
さながら、
新品の漆黒のコートに
無数の穴があいている。
マシンガンで撃ちぬかれたみたいだ。
やがて
空は白んで、夜明けとは丸裸でなくちゃならない。
バスルームの
消し忘れた電球のようにある、
月よ。


自由詩 コート/冬 Copyright プテラノドン 2007-11-29 23:12:32
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