夕日にまつわるエトセトラ
短角牛
下校中の小学生が
「すっごい きれいな夕日だね」
と、
聞こえる声で話してた。
なんで大人に近付くと
何の気負いもなく喋れなくなるのか
大人は残酷でないかわりに
楽しくない。
のかなぁ。
夕日は影を延ばす。
「影がお家へ帰りたがっているんだ」
僕も帰ろう お家へ帰ろう
家に近付くと今日の夕飯がわかる
やっぱり 自分で作るよりうまいよなぁ。
大人に近付くって
誰かの作るご飯に飢えること。
かなぁ。
夕日が作った茜のちぎれ雲に
久しぶりに感動して
はっとしたんだよ。
直後にまたはっとした。
なんではっとしたんだろうって。
心の少年を隠すのが大人。
なのかなぁ。
とりあえず夕日は答えてはくれない。