離れ小島で
狩心

起きたまま悪夢を見た
とある深夜
凄い事がしたいと言う友人を遊びに誘うと
忙しいから無理と断られた
一気に冷めた
気持ちのズレは明白で
一欠片の熱も
感じられなかった
起きたら午前四時だった
床の上にそのまま居眠りしていたボクは
冬の寒さに凍えて死にそうで起きたのだが
無機質な暖房器具のせいで、辛うじて生きていた
無論、指先と爪先が凍傷になっていて感覚がなくなっていた
今ちょうどその部分を、包丁で切り落としている

眠らない人間は起きたまま夢を見る

意識がなくなったのは午前零時だったから
眠っていたのは四時間
次、居眠りしたら、確実に死ぬ事が目に見えていたので
安心して眠るなんて事は、未来の家族に委ねた

家族がみんな死んだら
それを見送るのはボクで
それを観察している私が
深夜
一人墓石の前で二人
佇んでいる


自由詩 離れ小島で Copyright 狩心 2007-11-21 22:26:31
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