相談した
佐々木妖精

誰かに相談する時にはもう道は決まっているんだよ
相談しようとしたらそう言われた
これは拒絶だろうか






うそをつきました
つまらないウソでした
まるで嫌いな授業のように退屈な眼差しで




誰にも何かを相談したことがない
逆説的にそれは
まだ何も決めたことがないのかもしれない

書くという行為は
余白を削り
それ以外の全てを排除する振る舞いなのに

これ以外になりえなかった
消えていった可能性
望まれなかった言葉に思いをはせ
涙を流さず詫びる

生きてるだけでそれは否定だ




側面から見ると
女性は迷いが一つ少ない
すみやかに私へ移行する

私はおれのことを俺やわたしと表現します
僕と発声することは稀です
ぼくと発音する時がきたらまた
大きな変化を迎えるのでしょう
身長が5センチ伸びた一桁の時
おれはまだなまえでした
ぼくになるようなら
体重が5キロ増えるのかな
蛹になるのかそれとも
産めないから果てるのか

俺を僕にしてもいいか
相談してみよう
この言葉はこの言葉かどうか
確認しよう












あー別にいんじゃね
いま頭の中が騒がしいし声も小さくて聞こえねえよ


自由詩 相談した Copyright 佐々木妖精 2007-11-17 10:43:46
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