斜陽
望月 ゆき
傾きはじめた太陽が
ボンネットで屈折し
ぼくを射す
さよならを言い出したのは
ぼくで
結局のところ
決めたのは きみだから
ぼくは フラれたのだろう
車は無駄に走り続け
困り果ててまつ毛は
飛んだ
刺さっていた太陽も
とっくに
明日へ消えた
またね。
と言ったけど
約束じゃなかった
さいごにキス。
自由詩
斜陽
Copyright
望月 ゆき
2004-06-12 00:02:33