梵天(ブラフマン)
アハウ

目配せを!

広く 薄い
鈍く沈んだ
充血した目で

この曇天から
見つめ続けた 
梵天の瞳

遠くまばたきをしている
曇りの灰降る 夕に

大きく息をして
大気に散る 闇 訪れ

低い土地から
夕闇は訪れる

オレンジのコスモスは撓り
この暗闇に幽玄の淡い気息が宿る

蝶の休む葉陰に梵天の視線は留まり
花は閉じた太陽 昼の記憶

梵天 蝶に憑代
花との夢に溺れる

この夕闇のせまる曇天に
梵天の瞳
けだるく 薄く 広がる


自由詩 梵天(ブラフマン) Copyright アハウ 2007-11-11 16:14:00
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