鉄棒の日
サトリイハ

回るやら絡まるやらぶら下がるやらの困難が大変に憎たらしい鉄棒の、仕組みがいっこうに理解できない、あなたは、どのような装置なのですか、あなたは、どのようなおつもりですか、あたしをこんなにも弱らせて、あたしはもう少しであなたより早くざらざらの茶色が出てしまいそうです、あなたで回ることもあなたと絡まることもあなたにぶら下がることもできなければ、あたしは切れ切れなのですからどうか、あたしをどうかその直線で縁取っていただけませんか、せめてこの雨がやむまでどうか。


初出
『新宿金魚街図鑑』
http://blog.livedoor.jp/senco_gft/archives/122042.html


自由詩 鉄棒の日 Copyright サトリイハ 2007-11-10 02:18:58
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