ほのおのうた
かたや 剛



おれのうたは
いったいどこまで
とどくのか

けんらんこうかな
べゞをきて
かなきりのように
あげたおおきな
こえなどだせと
せんせいは
ゆうけれども

おれのこえは
せんせいとか
ゆうめいなうたうたいが
すきなうたではなくて

こらがげんきにわらって
くらせるよう
おれもわらって
うたえるようなうた

おれしかわからねえ
こらのわらうかお

ないたこが
そのさびしさを
わすれるくらい
おもしろおかしい
そんなうた

いやなことが
ずっとつづいて
がまんしていきてきて
がまんしきれず
なきさけぶこらが

ああおれもうまれて
よかったんだなと
うれしくなるうたを
うたいたいのだ




さるとぶたとかえるは
おまえたちのすがたじゃなくてみんなだ

みんなさるとぶたとかえるだよ

さるがぶたといい
ぶたがかえるといい
かえるがぶたといっているけれど


“おまえたちは
 ほんとうは
 みんながげんきなほのおで

 おまえたちのよろこびが
 うちゅうたったひとつの
 せいぎなのだ”




自由詩 ほのおのうた Copyright かたや 剛 2007-11-04 10:59:04
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