ゆめのなか。
有邑空玖


目には見えないけど、
耳には聞こえないけど、
手で触れることも出来ないけど、
何となく判って来たことがある。


死んだ人は何処にもいかない。
ずっと傍にいて、
こちらを見ている。
笑っている時は嬉しそうに、
泣いている時は心配そうに。


だからあたしは泣いたとしても、
次の日にはけろっと笑っていようと思う。
泣いていても変わらないし。
疲れるだけだし。


夢の中できっと君は、
相変わらずだなあって笑うんだろう。


安心していいよって、
あたしも笑うよ。


自由詩 ゆめのなか。 Copyright 有邑空玖 2007-11-03 21:42:35
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