けれど、許してください
太陽の獣
子守唄のかわりに醜い話をしてください
泣いたりしません
僕はいい子だから
その後
あなたの望み通り
静かに
眠ります
けれど
あなたの望み通り
僕は
瞼を閉じたりはしません
まだ僕は見ようと思うのです
この世の底に沈んでしまった現実を
瞼を閉じれば
それはもう夢
夢を見るのは
好きではないのです
手首を切れば血が出て
やがて死ぬ
それを望みます
時が経てば朽ちていき
やがて死ぬ
それを望みます
子守唄の代わりに醜い話をしてください
泣いたりするかもしれません
僕は弱い子だから
けれど
あなたの望み通り
僕は
瞼を閉じたりはしません
瞼を閉じれば
幸せになれることは知っています
けれど
夢を見るのは
好きではありません
だからその後
僕は静かに眠ります
その重さに
瞼が閉じてしまわないよう
静かに
僕は
静かに
眠ります