パスカルの顔 
服部 剛

一日というものが 
こわいほど 
早くに暮れる 

きっと人生は 
序章から終章まで 
風にめくれる無数のページを 
一瞬のひかりでつらぬく 
一冊の本 

一日の終わりの鐘が 
窓外にひろがる 
月夜に響く 

ランプ一つの机に置いた
「パンセ」の表紙から 
時を越えてこちらをみつめる 
パスカルの顔に 
紅い枯葉をそっと置いた








自由詩 パスカルの顔  Copyright 服部 剛 2007-10-25 21:26:37
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