新宿ホワイトノイズ
草野春心
新宿駅/十月某日/中央線/轟音/オレンジの車両/轟音/エスカレーター/南口改札/ざわめき/人/人/人/ヒト/ひと/ざわめき/僕の感情/(ガガーーー・・・)灰色の(ピーーー・・・)砂嵐(グシャッ)/夜/新宿の街/ヒト/ひと/ひと/ひと/午後六時二十七分/夜/つめたい風/つめたい風/束の間の感傷/ひと/ひと/夜/新宿の街/ひと/くだらない想像/つめたい風/優しい嘘/かなしい本当
/君と会ったこと/久しぶりに君と会ったこと/
君が綺麗になったこと/君の化粧が濃くなったこと/君の話し方がちっとも変わらないこと/君が綺麗になったこと/君が僕の近くに居たこと/僕の恋がちっとも終わっていないこと
/僕がいたこと/ただ・僕が・いたこと/
(ザザーーー)白い(ピィーーー)砂嵐/嵐のような人ゴミ/人/人/人/人/ひと??/つめたい風/するどい痛み/するどい胸の痛み/午後六時二十八分/ひと/ひと?/夜/秋の夜/十月の夜/新宿の十月の夜/舞い戻る現実/現実/現実/きつい煙草の臭い/雑なギターの音色/現実/存在/現実/存在/「君はもう/(ザザー、ザッ、ザ)(ガシャガシャ、ピ・・・)(グシャ。)/「君はもうここにいない」/思考/思考/闇
/ただ・僕が・いた/