天守閣跡にて
美砂


柵なんて
あってもなくても
いっしょ
真下は
みないの
遠く
広がるものだけ

高みを吹く風は
乾いていて
梳いてゆく

大きな
大きな
櫛の目で

こころ
なぶられて
遊ばれるように




自由詩 天守閣跡にて Copyright 美砂 2007-10-17 22:43:51
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