野良女
北大路京介




青いテレビ画面に 手を突っ込んで
すましたニュースキャスターを握りつぶした

気を紛らわせるために 野良犬を呼んで
お酒を飲まして 初めての夜を捧げた

 尻尾を振り乱し 飛びついてきた

割れたレンズが 瞼を切り裂いて
赤い滴が 頬を流れ落ちていく





あまりにも嫌いな奴が賞賛されていて
「そいつに犯された」と言って泣きじゃくった

自分を傷つければ とても痛いので
毛むくじゃらの腕に赤い線を入れた

 優しさに甘えて 浸かってる

傷跡をなぞる指が震えてて
窓ガラスには蜥蜴が貼り付いてる





  手懐けて 食い尽くしてあげたい
  指笛吹いたら 迎えに来てくれる


 尻尾を振り乱し 飛びついてくる

長い舌が 瘡蓋を剥がしとり
赤い滴が 腿を伝い伸びていく

 優しさに甘えて 浸かってる

幸福を探す針が狂ってて
貼り付いてる蜥蜴も愛おしく見える





自由詩 野良女 Copyright 北大路京介 2007-10-15 15:16:58
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