Sunday Morning
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野菜を切る音で目が覚めた
炊飯器からは蒸気が上がっている
優しい声に誘われるように
欠伸と同時に体を起こして
山吹色のカーテンを開けた
物干し竿には雀が二羽
番を組んで仲良く並んでいる
走ってきたトラックに驚くと
向かいの団地に飛んでいった
自転車を走らせる中学生
犬の散歩をしている老人
寝ぼけ眼に映るのは
いつもと変わらない風景
食卓には白米と味噌汁
目玉焼きには目玉が二つ
パジャマを着たまま椅子に座り
君がエプロンを脱ぐのを待っている
幸せっていうものはきっと
一番身近な場所にあるんだ
そんな事をふと思った
とある日曜日の朝
朝食が済んだら
天気が良いから散歩に出掛けよう