セパレート
狩心
心臓が俺に言う
速度のない世界を
蜃気楼かこれは
目に見えた風景は全て夜景
焼石に水
心からローリングストーン
落っこちた
メリーさんの羊
に乗って
目を瞑る
身は粒貝
全て停止した
カモン、カモーーン
風が炎のように思う
体毛が逆撫でられて
いつの間にか隣に座っていた人が消えた
アクシデント
法華経橋に
やわらかな大地
敷き詰められたタイル
ジグザグに走行
走行距離三千マイル
ロックスターは泣かない
温かいアンタレスに寄り掛かる
膝枕
眠い
毛むくじゃらのオバケ
ジャラジャラ釣り銭を鳴らしながら
さらに隣のカップルも消えた
別働隊は左から回れ
俺は右から行く
そして落ちる
ベンチに横になる明日
昨日から逸れて
チャックのボタンがきつ過ぎる
女性がこっちに向かってくる
一秒後に消えた
振り返るな
タクシーの運転手
笑い声が聞こえる
あの墓地の向こうに
立ち上がる木々
引越しのトラックから荷物を下ろす
平均寿命は七十歳
インゲンにはマヨネーズ
アスパラにも合う
階段を踏み外すな
照明器具が割れる
心してかかれ
ただ単なる駅の窓
チャイムが鳴り出して
人々が走り出す
帰宅の時間を
一つパスした
焦る事はない
普通の俺ら
肩を組んで歩こう
馬鹿
感覚は途絶えた
人面魚に花
よく似合う
九十九里浜
細波の最中
テストが始まる
コンタクトに蓮華の匂い
構築された鉄棒の
網目の中へ中へ
細くなる体
甲殻に緑の目
ディナーコースに
俺たちの明日
美人が煙草ふかして
白い工事中の壁に頭を打ち付けてる
すいません、そこは公衆トイレなんです
ご一緒にいかがですか
いかがお過ごしでしょうか神様
うるさい
馬鹿は馬の上に乗って鹿
平然と盲目の死体
繰り返しお客様にお伝えします
高度経済成長の
白線の内側は
ご注意ください
満遍なく胡椒が効いた
肋骨の湿地帯
今度
時計が逆回転します
ホタテの呼吸
みんな
七番目の子供
肉厚だ
君の体は肉厚だ
少年ジャンプのように
カンガルーが
かめはめ波している
鏡に映ったまま
眠って
扇風機の匂い
エアコンに同情されて
無道徳の空間
繰り返している
かめはめ波
人畜無害だ
俺たちの存在
諸行無常だ
少年ジャンプの世界
らりらりらりらり
腕捲りして
利益の事はもう忘れたい
オンスロート
目薬の地球
間もなく、
目的地
各駅停車
焼け野原