心成しに、季節と
唐草フウ



坂道 こがねいろ ころがる
足音の環と季節は
付きながら 離れ流れて
そのくらいルーズに タイトに

輪郭を捉えた空は雲がさかさま写真
覆いかぶさった君の
ため息
はみ出した哀しみ

ぼくはそんなものがあると
わけなくイラつくんだ
いっそ泣いてくれよ
こぼしてしまえよ


ぼくはそんな君に
似ているから
心成し 余した手を 幹に触れられず
風になりきれず

沈んでしまったものは
すぐには浮かび上がらない
わかっているけど
わかっているから


こがねいろの環が
羽根になって消えてすぐに
忘れていっても
斜めに刺さった君のため息は


自由詩 心成しに、季節と Copyright 唐草フウ 2007-10-05 19:24:17
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