返事
たもつ

 
 
あまりに静かなので
どうしたものか
耳を澄ますと自分が
階段になっていることがわかる
踊り場には
温かい春の光が落ちて
多分そのあたりに
思い出はあるのかもしれない
遠くで誰かが
僕の名前を呼んでいる
まだ少し懐かしい気がする
階段とは違う
僕と同じ名前の人が
返事をする



自由詩 返事 Copyright たもつ 2007-10-03 16:17:15
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