擬態
小川 葉

僕のふりをしていた木が
いつのまにかいない
僕のふりをすることに
疲れたのか
あるいは木のふりをすることに
僕が疲れたのか
新しい図書館の椅子に座ると
声が聞こえる
ここにいたのだ


自由詩 擬態 Copyright 小川 葉 2007-10-02 00:12:27
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