痛点
ポッケ

透明だな。全部見えているはずの瞳で猫はわきすり抜けて


苔色の追憶をすくい雨風にさらします宣言の日は晴れ


青黒いふくらみ撫でる指が止む君の痛みに目をこらすため


今あるのはピアスホールに透ける膜くらやみの中きみとの会話に


二十四ならんだ中から落描きに使う一本を選ぶザンコク


テレビデオがごみ置き場から睨み付ける長い陽炎、駅へと続く




短歌 痛点 Copyright ポッケ 2007-09-22 23:52:40
notebook Home