恋月 ぴの

生きている限り湧き上がってくる
もう駄目だと諦めかけた思いを
励ますかのように

五体のひとつひとつが
出口を求めようとさざめきだすのを知覚し

もうひとつの確かな意思
本能だとか呼ばれているもの
明日があることを信じて疑わぬもの

人間
ひとのあいだに存在するのは
英知とか理性と呼ばれているものではなく

自らの時を刻む
苦しくとも
悲しくとも
刻々と刻む自らの時

生きるなんてたいした事じゃない
そこだからこそ
自らを信じて
明日があることを信じて

これからも生きる



自由詩Copyright 恋月 ぴの 2007-09-21 19:30:23
notebook Home