夜の鼓動
宮市菜央

夜更けのベッドの中で
あなたの背中にしずかにくちづけをする
くちびるを通して
言葉にできない言葉たちが流れだす

それは「うれしい」だったり「幸せ」だったり
「ありがとう」だったり

お日さまが見てると 照れくさくて言えないから
あなたが眠ってから
わたしはあなたの背中にくちづける

あなたは眠りにつくとき わたしの手をにぎる
ならんで天井を見ていると
街灯が月明かりのようにやさしくこぼれてくる

お日さまが見てると 照れくさくてできないから
一日が終わり 眠りにつくとき
あなたはわたしの手をにぎる

時計の針は逆回転して
夜がゆったりとひろがっていく


自由詩 夜の鼓動 Copyright 宮市菜央 2007-09-21 08:25:37
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