古城
未有花
秋めいた頃
あの丘の上に
古城があったような気がします
前に見たことあるような
なつかしい
古城があったような気がします
それから何日か経って
私の心に古城が建ちました
前に見たことあるような
なつかしい
古城が建ちました
その古城に私は住めるでしょうか
いえいえ 考えるにおよびません
心がいつも貴族なら
誰だって住めるのです
だから私も貴族になりましょう
人に恥じない立派な貴族に
それならば私でも住めるはずです
ほらあなたにも見えませんか
茜色の空の下
夕日を背にして
幻想の古城は建っているのです