空は飛べぬが
プル式

過去の様々を思い出してしまったらどうにも恥ずかしくなって

穴があったら入りたいと思うのだが見渡す限り穴が無い

仕方が無いので僕は自動販売機の取り出し口を開け

蒲団に潜り込むようにその中に潜り込んだ

足元は多少ひんやりするが全体的にはポカポカとして心地よい

どうやら僕の住むべき家は自動販売機だった様である

それからと言うもの何処に行くにも僕はそれを背負いながら

まるでヤドカリのごとくちまちまと歩いては人を見つける度

自動販売機のフリをして人生をやり過ごしている


自由詩 空は飛べぬが Copyright プル式 2007-09-19 04:41:25
notebook Home 戻る