錆びた鉄板に描かれた象形文字の解読
狩心
性能は読み違えた
解体処理は返品された
変形された甲殻は
背骨から突き出た石の傘
平行して過ちを犯す
A、B、の角度を測る
私はシーソーの上に立っている
その中心で子猿が
母親の骨をぶん投げて
飛び跳ねている
少女は解体された
手短に話は進んだ
人一人の権利など
燃えないゴミの焼却場で祈るに等しい
バラバラになった少女の部品を拾い集めた
少女の心は
ハイテクの演算計算機の円周率の中で弾き出された
自ら学習する為に
A、B、の角度を測る
シーソーの両極端が
地面にガコンガコンと
何度もぶつかって
地面を破壊した
シーソーは掘り起こした地底と
地表に漂う空気の中を
交互に旋回した
子猿が飛び跳ねる
私の権利を踏み躙って
この場所を風力発電所
または燃えるゴミの焼却場へと開発する
少女の部品を集めて
一つのパンドラの箱を構築した
機械と機械が擦れ合う音
独占禁止法の中で焼却された人権と
政治機関が科学と欲望の軍隊によって制圧された
戦時中に
子供達が集めた硝子のビー玉に
真実が眠っている
計算し尽くされた村、町、大都市で
計算し尽くせない人々の心が
行き場を失い
彷徨っている
自分が好きな音楽を聴いても
現実は改善されない
病弱な弟と妹の看病をしても
現実は決して改善されない
太陽よりも高く
石の傘と石の傘を弾き合って火花を
自動販売機がショートして
社会が破壊される
酸性雨の雨を
小さな命は小さな命のままだ
覚醒された遺伝子の
給食当番を解体せよ
コード、円周率
私達アンドロイドが彷徨っている理由を模索せよ
歴史、文化が残した遺産を
全て受け継いだ過ちとカオス
人間が無限だと抜かす連中を
風力発電所のプロペラで引き裂いた後
燃えないゴミの焼却場で焼却せよ
その成分を分析して
なぜ都市の近代化が進み
その土地その土地に古くからある小さな店
またはその町独自の文化が破壊されていくのか
権力、または商業と握手を交わした芸術家、宗教家、研究者達を
なぜ許すのか
現実と生活の為に行なう行動が
必ずしも真の現実を改善するとは限らない
地獄の亀裂だ
断崖絶壁の大地の下はマグマ
私達の心臓とよく似ている
地球の血管と私達の血管が
いつから似ても似つかない形に変形したのか
ここで一つの問題を提起する
あなたはカオスだ
それも自分で作ったものではなく
歴史と時代に作られたカオスだ
あなたは船酔いしている
吐き出したい何かがあるのに我慢して
それが大人であるかのように薬を飲んで
誰にも汚されない安全な家の布団の中で
頭を隠して深く深く眠るのだ
父よ
お前は何処へ行った
種だけ植え付けて
今頃、北極と南極の氷を溶かして
シーソーしているのだろう
植え付けられた植物の
品種改良は進み
もう誰も全体を把握していないのだ
北極と南極のシーソー
それは序論と本論と結論
私達の物語
あくせく働いた汗は何処へ行った
社会か、それともお前の欲望か、愛する家族か
同種族で争った鮮血の時代は何処へ行った
父よ
あなた方はあまりにも
人類の可能性と自由を開発し過ぎた
私達は幸いか不幸か
今、人と人の隙間から、例え様のない叫び声をあげて
別の形態に進化しようとしている、アンドロイドの先進
私達は錆付いた部品をすぐに交換する
錆付いた部品の中に
子供達が拾い集めた硝子のビー玉とよく似た真実が
拷問を受けながら閉じ込められているというのに
私達は錆付いた部品をすぐに交換する
自らの体から痛みを排除し
不干渉で不感症な体を
手に入れる為だ
個人主義
私達は個人じゃない
私達の筋肉は
品種改良されて伸び切ったゴム
工場で作られた
人の手が施されていない
悲しい宇宙空間を彷徨う
錆付いた鉄板としてのモノリス
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