ナイチンゲールの鳴く夜に
未有花

ナイチンゲールの鳴く夜に
私はひとり詩を綴る
月明かりの射す窓辺で
せつなく悲しい恋のうた

ナイチンゲールの鳴く夜に
薔薇は色を赤く染め
残酷な結末を知らずに
今宵も甘い夢をむさぼっている

歌え 歌え
ナイチンゲール
命の限り 恋のために

その悲痛な歌声に心は引き裂かれ
私の心も愛のために
真っ赤な血を流している

この傷は決して癒えることは無く
今も私を苦しめる

せめて私もおまえのように
真紅の薔薇を咲かせることができたなら
この恋を忘れることもできたのに

ナイチンゲールの鳴く夜に
私はひとり詩を綴る
愛に殉ずるこさえできない
臆病者のつぶやきを

ナイチンゲールの鳴く夜に
愛はこの胸をさまよい
遠く微かな面影が
今宵も私の心をさいなめる


ナイチンゲールの鳴く夜に


自由詩 ナイチンゲールの鳴く夜に Copyright 未有花 2007-09-11 09:41:38
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夜の童話