せせらぎ
Rin K



   かそけき風の香音(かのん)を連れて
   秋宵の橋を渡る
   あふれる水の数を
   わたしはしらない


   契る言葉の薄紙
   序(ついで)を忘れた指先で鶴を折る
   低い月は
   水面を漂う


   せせらぎに耳を澄ます装いで
   あなたの赤き流れを聴く
   試すように
   途切れる日の痛みを
   ただ試すように




自由詩 せせらぎ Copyright Rin K 2007-09-11 01:09:48
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