空を
ただよい
流されていく
やわらかな白を
ばら色に染めながら
闇に墜ちていった日
あなたは秋の夜になった
星座があなたの中をさまよい
演ずるオペラはかなわぬ恋
神話のように古いはずが
流れる血はあまりに新しい
西にはアルタイル
東にアルデバランとペテルギウス
カシオペアとアンドロメダも
あんなにはっきりと見える
私の死体は
軒先にぶら下がったままだけど
無力な蜻蛉は風に落ち
なにやらふにゃふにゃしたものになって
あなたを映す大海原を浮遊しています
あぁ 満天の星
あなたの星空の中空に
浮かんでいる
骨もなく半透明に
落着した私ですが
あなたの中で
透きとおっていくようで
とても幸せです
そらに
さざなみが…
( イ マ ホ ホ エ ミ マ シ タ ? )