意外と骨ばった手
小さなからだ
軽快な声
やわらかな茶色の短髪
猫のような瞳
残酷な素直さ
「今も、淋しいのか?」
右上がりの平仮名
ノートの隅のメッセージ(チョコチップアイス食いたい、)
睫の先の夕日
女の子のような男のような名前
バネのような俊敏さ
「お前のこと、大事だから…さ!」
つめたい指先
飛んだ涙
かたい拳
床に伸びた影
つきささる言の葉
「たぶんそれは、オレだけじゃない、だろ」
夏の花がよく似合う笑顔
あいつのテーゼ。
とりあえず 以上
キミは俺の生きる意味ではないのです。キミという存在のテーゼは? そう尋ねられたとしたら、先のように俺はこたえる、というだけの話です。
ならば俺の生きる意味は?
そうだな、その問いにこたえが必要ならばこう言ってやりますよ
いろんなテーゼで成り立つキミが生きてる世界、が やさしく在るということ。