銀の雨
Rin.

街煙るしのづく雨におののいて誰を待つのか片方の靴

雷鳴と海鳴うみなりの距離比べては真夏に返る銀幕のウラ

秒針0で息止める荒ぶ風緩まった気がした交差点

銀の糸指に絡める顔をして旅人の名を宙に描いた

足音の銃声響くシヅク弾拒んで逃げた地下駐車場

珈琲の微熱は続く雨止あまやみを待つテーブルにJAZZが掠れる

紫の空も同じに見えぬ夜手はつないでいても無線コードレス



噴く歓喜逆巻く雨は虹の雨
記憶の街をパステルにした

サヨナラの列車はいつも
最後まで見送らないのは
傘がないから

雨上がり
星が
ほら


























短歌 銀の雨 Copyright Rin. 2007-09-07 23:22:40
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