おくられた影法師(月が輝く大地へ。たぶん愛をこめて)
空雪

臨界点ならとうに越えた
 さぁ
 夜がくるよ


さよなら お月さま
俺は、あんたに届かない


こうばしいパン
かぐわしいコーヒー
光が蔭る砂時計とともに
ひまわりの形をした角砂糖を夢見て


さよなら お月さま
あんたは、彼には届かない


限界と言えばまだ先さ
 あぁ
 朝はくるのだろう?



俺なら、手を伸ばしたなら、届くのか、なんて 愚問だ、



黒猫がワルツを踊り(ららら、ピアニシモ!)
俺はようやく歩き出し(願わくばスローステップにて)
彼は笑顔で走るのだ(きみのことだよ マイディア、)





だからこそ




さよなら
さよなら、お月さま

あんたよりも触れたいひとが いる。











自由詩 おくられた影法師(月が輝く大地へ。たぶん愛をこめて) Copyright 空雪 2007-09-06 21:20:18
notebook Home