ワールズエンド
雨宮 之人

暗い部屋に私とあなたとがいて
観葉植物が光を求めていて
この部屋に太陽はなくて
そしてあなたも光を求めて泣くから
私は太陽になろうと決めた

世界はそうやって作り変えられる
それを私は腹で知る
私の魂がそれを待っていることを認める
いったん終わることが
生命に等しく課された使命だと魂が告げる

そして意識の中であなたが絶え
一瞬遅れて私が絶え
やがてこの世界が終わり
終わることでもう一度私たちが始まる

太陽になった私と
照らされるあなたは惑星で
だから世界は宇宙で
二人だけで暗い闇の中に浮かんで

万有引力が
つまり私とあなたの間のそれが
あらゆる動力の説明をつける
ここにいることが
急速に意味をもって私に迫る

イメージがまるで
移りゆく季節のようで
境界線はそこにはなくて
いつからか、あなたとひとつで
新しい世界に、あなたとひとつで
夢に見た、ワールズエンドで


自由詩 ワールズエンド Copyright 雨宮 之人 2007-09-02 06:29:59
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