一筆

傷跡を残しさえしなければ
君が咬むことさえ許せるのに
いつまでも肌に蘇る感触が
耐えがたい苦痛となって僕を襲う
その瞬間は何も気づかないのに
後になってそれははっきりと現われる
あまりに一方的な君のくちづけを
拒む手段もない夏のいらだち


自由詩Copyright 一筆 2007-08-31 00:10:50
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