レモンティー
アズアミ
さっきまで
少し怖い夢を見ていたんだ
もう覚えてないけれど
だからホッとしているのかな
左耳のピアスの穴ごしに見る
生まれたての世界に
君がいちばん初めに映ったことに
今日は何も予定が無いから
スイッチは入れないでおくよ
ズルして作った幸せは
お布団よりも暖かいから
もう少しだけ触れていたいじゃない
遠くで汽笛が聞こえるまでは
きのう巣に溶けた涙は
もう空にかえったのでしょうか
そしてまたいつの日か
僕の胸に
かえってくるのでしょうか
天秤が大きく傾いた午後に
僕は紅茶を2杯入れた
片方は飲まないかも知れないけれど
光が溶け込んだ窓から
ふいに吹き込んだ冷たい風は
君の体温をぬくもりに変えて
そっと、天秤を揺らしていった