菩堤樹
鈴鈴


カラン コロンとドアを開け
馨 珈琲豆

カウンターをすりぬけ
マスターがシャカシャカと
カクテルをまぜる音が
懐かしい〜

レモンを一滴二滴を
しぼるが、口の中の
唾液をさそう

お喋り弾む
客達がスローに
ゆっくりと 見える
  空間

奥へと 古風な 床を歩く
その前を 座敷わらしが
ときより その床を
走り

  ふっと消える

グラタンの グツグツと
少し 焦げたチーズが

  (おいしそう〜)

黄色い花の香
菩堤樹の名の喫茶

夫婦愛の 花言葉につられ
幸せを
届けた あの店

恋をしデートを重ね
結婚記念日を
祝い 懐かしく

新婚な気分を
感じる 菩提樹の花

これからも
そばにいたい

あ、な、た、と ともに…

馨 花が 誘う
時を越え 又愛の囁きが
聞こえる…



自由詩 菩堤樹 Copyright 鈴鈴 2007-08-24 10:04:48
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