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ヨルノテガム










彼が去りゆく

彼とは雲のことだ

君は歌う

君とは自然の音のことだ

僕は昨日から5度目の靴ひもを結び直す

僕とは見つめる目だ

彼女はいない

彼女とは思いがけないことの総称だ



僕たちはたくさんの哀しさを持ち合わせている
それは「哀しさ」と表現するのに
何か物足りなさを感じもするが
色々なことを思うに
やはり「哀しさ」以外の言葉では
修飾しづらい空中感なのである

朝起きて御飯を食べて「哀しさ」である
都合のいい コ・ト・バ



次の彼がいる

君の音が彼女のように耳にくる

僕の目は右靴のひものほどけただらしなさをまた見とめる

彼女を好きだ

僕たちは小っぽけなモノとして
まだまだウジャウジャと周りにあるものの
記録を残しつづけたいようだ
話好きな小人のように

小人にとって
ある「哀しさ」も些細なピースでしかないな













自由詩 書く Copyright ヨルノテガム 2007-08-24 08:29:04
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